ルーマニアの地震について
久しぶりに、ルーマニアについての記事です。
実は、ルーマニアはヨーロッパには珍しい地震国だそうです。
その地震の原因とされているのが、アフリカ大陸とユーラシア大陸の衝突の場であるということで、多くの震源地が、カルパチア山脈の麓のごく一部に集中しているそうです。
統計上では、マグニチュード(M)7以上の発生頻度は、100年に2~3回(三十数年周期説)とも言われています。
前回、ルーマニアで起きた大地震をみると、1977年に起きたM7.2の大地震によって、首都ブカレストも大きな被害が受けています。私が住んでいた2000年当時でも、前回の巨大地震から30年が近づくから、心配だという声をよく耳にしました。がしかし、何事もなく、すでに30年以上が経過しています。
かつて、1970年頃までの首都ブカレストは東欧の小パリと言われたほど、古い石造りの美しい街並みだったそうです。当時の建物は、比較的しっかりと建てられているそうですが、耐震的に十分とはいえません。
それに加え、チャウシェスク政権下の社会主義時代に、人々を強制的に移住させるために建てられた無味簡素な巨大アパート群は、通称ブロックハウスと言われ、耐震的に非常に危険な粗雑なつくりとなっています。そして、1977年の大地震の際、このつくりが首都ブカレストに多大な被害をもたらしました。
チャウシェスク大統領がつくらせた、このような巨大アパートは、当時のソ連や東欧諸国で標準とされていた、モスクワ標準の建物であり、地震のないモスクワと同じつくりでは、そもそも地震に耐えられなかったことは必然的といえるでしょう。
しかし、このような建築物(ブロックハウス)は、過去のものではありません。
地震の心配があり、さらに、耐震性が弱いと承知していながら、このようなブロックハウス建設は、当時でも続いていました。たぶん、EUに加盟した現在でも続いていることと思います。
その、驚愕のつくりがこれです。
一見、きれいに塗り固められた高層ビルの中身がこれです。
こうした現実を見てみると、もし、またM7クラスの巨大地震が、ここルーマニアで発生したら、首都ブカレストの多くのビルは崩壊を免れられないでしょう。そして、多大な被害が出てしまうに違いありません。
特に、ここ最近、ハイチ、チリ、メキシコ、ソロモン、中国と、世界各地で巨大地震が発生し、多くの被害が出ています。
ルーマニア地震が起きないことを願うとともに、ルーマニア国内の耐震基準の見直しや設定を望まずにはいられません。
ルーマニアに関する過去の記事は、左サイドバーのカテゴリー「ルーマニア」から見ることができます。
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管理人様はじめまして。
リンク先参考です。
http://homepage2.nifty.com/GmaGDW/grw/wdr/wdr005.htm
世界の巨大地震ブックマーク推奨です(定期更新)。
地震の基本
http://contest.thinkquest.jp/tqj2000/30295/glossary/magni.html
地震のメカニズム - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト
http://www.nationalgeographic.co.jp/video/video_title.php?category=2&embedCode=Y0NmMyOohefwB1WVD49UGfaablS37zjr&class=2048
投稿: yurizanfan | 2010年6月 4日 (金) 11:36
yurizanfanさん、はじめました。
貴重な、情報提供、ありがとうございます。
いろいろと、興味深いデータがあるもんですね。
映像も、よく分かりました。
投稿: leoパパ | 2010年6月 5日 (土) 09:45